本文へ移動

ゆうあいセンター 社会福祉士(相談支援専門員)

今まさに社会福祉法人聖ヨハネ学園というステージで活躍している先輩スタッフの生の声をお届けします。仕事内容や魅力、やりがいなど語ってもらいました。

社会福祉士(相談支援専門員)/森 朋宏 さん

ゆうあいセンター

「これが私の仕事」
今の私の仕事は、身体障がい・知的障がい・精神障がい・難病の認定を受けている方たちや、はっきりとした診断名が出ているわけではないものの、人間関係や生活を送るうえで悩みを抱えている方からの相談を受けて、様々な福祉の制度や、社会参加場面の情報提供・調整役を担っています。現在、障がい福祉サービスを利用する方については、サービス利用者を支援するための計画(サービス等利用計画)の作成が求められており、ご利用者やご家族の同意を得た上で、ご利用者のニーズに基づいた計画作成を行っています。
 
「この仕事を選んだ理由」
学生時代には、福祉の仕事を選ぶことは全く考えていませんでした。きっかけは、アルバイト先でとても親切にしてくれていた男性職員との別れに遭遇したことでした。私がアルバイトを辞めた後に、その方が胃がんで入院されたことを知り、それから毎日面会に行きました。末期だったこともあり、声をかけても返答がなかった状態でしたが、亡くなる前日には帰り際に笑顔を見せ、そして亡くなる当日には、自分の目の前で息を引き取りました。ただ呆然とするのみでした。わずか1週間のことでしたが、このことをきっかけに価値観ががらりと変わりました。学校卒業後、一般企業に勤めたものの、1週間の面会のこと、特に最後の2日間の出来事が忘れられず、病気を抱えている方に寄り添い、一緒に生きることの意味を考えていきたいという思いから、一般企業を3年で終えて福祉の道を選び、現在に至ります。
 
「一番嬉しかったエピソード」
福祉の仕事としては、介護職-介護支援専門員(ケアマネジャー)-相談支援専門員として、早いもので出発点から20年が経ちました。今までの職務の中で言われて最も嬉しかった言葉が、「あなたは中心点をぼやかしている!」でした。この方にとっては皮肉の言葉だと思うのですが、私が相談支援業務を進めていく方針として、「自身の人生を自らの手で描いてほしい」という思いを持っています。ご利用者の言葉を受け止めながら、ご利用者と一緒に、現在とこれからのことを考えています。もし白目のダルマがあるならば、ご利用者自身に気持ちを入れて塗ってほしいと思っています。私が筆に手を添えることは、代弁者としての役割としてありますが、私が勝手に黒く塗ることはあってはならないと思っています。
 
「自分が大切にしている事」
先ほどの「自身の人生を自らの手で描いてほしい」という思いを書きましたが、もう一つ「着地点の見える仕事を行う」ということを自分に言い聞かせながら職務を行っています。目の前の問題を解決するだけでなく、半年、1年、3年…と将来を見据えた相談援助を行うことで、これからの生活を一緒に考える関係を築いていくことを、大切にしています。7年の歳月を経て地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」が大気圏に突入した際の光の尾を捉えた写真があり、職場の机の中に忍ばせています。JAXAチームのトラブルにも負けないミッションへの執念と、写真家が絶好のシャッターチャンスを計算したからこそ撮られた、プロフェッショナルな美しい写真です。毎日この写真を見て、着地点が見える仕事ができるように、自分自身を鼓舞しています。
TOPへ戻る